【知らないと注意!】国際結婚と宗教の関係

知らないと注意!国際結婚と宗教国際恋愛
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日本では宗教のことを意識することがあまりないかもしれません。

しかし、世界には宗教が政治・行政と密接にかかわっている国もあります。

私はイラン人女性と国際遠距離恋愛を経て結婚しました。
このサイトでは私たちの経験や国際恋愛・異文化交流について発信しています。

私たちの結婚の場合も宗教が大きな影響力を持っていました。

今回は私たちの経験を踏まえて

国際結婚に宗教が与える影響について紹介します。

国際結婚を考えている方・国際結婚に興味がある方は、
知らずにいると大変なことになるかもしれない内容になっています。

この記事を読むことで

国際結婚に宗教が関わってくる事案について理解することができます。

それではいってみよう!

結婚は宗教行事のひとつ

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日本では結婚と宗教のつながりを感じるのは結婚式くらいではないでしょうか。

結婚式のスタイルを考えるときに、
キリスト教の教会か神道の神社かなどを考えますよね。

しかし、行政手続きとしての結婚の際は

婚姻届けを出すということで成立し、日本では宗教は全く関係ありません。

ところが海外には宗教が生活と密接にかかわっている国があります。

そのような国では結婚と宗教は切っても切り離せないほどの深い関係があります。

私の妻の母国であるイランもそのひとつです。

このような国の国籍を持つ人と国際結婚をする場合、

日本での手続き、相手国での手続きの両方で宗教が影響を及ぼすことになります。

一部の宗教では異教徒や無神論者との結婚を禁じています。

結婚相手本人が気にしていなくても、
相手の母国が宗教で回っている場合にはそれを無視することができません。

私たちの場合がまさにそのような状況だったので詳しくご紹介します。

私たちの場合の婚姻条件(イラン)

イランは1979年のイラン革命で親米の王政が倒され、以来イスラーム・シーア派の
宗教指導者が国を統治するイスラーム共和制が敷かれています。

イラン国内にはムスリム(イスラーム教徒)以外にも、
キリスト教徒・ユダヤ教徒・ゾロアスター教徒などさまざまな宗教を信じる人々がいます。

それでもイランの国教はイスラームであり、
イスラームのルールに基づいて立法・行政・司法のシステムが運用されるとされています。

結婚そのものが宗教行事のひとつであるうえ、
イランの場合は行政手続きの面からも宗教が関わってきます。

ここが行政手続きとしての婚姻手続きでは宗教を全く意識しない日本と違うところです。

イランではイスラームのルールをもとに国のルールが作られているので
婚姻手続きもイスラームのルールに従う必要があります。

宗教が絡むイラン人ムスリムとの婚姻の条件としては挙げられるもの主に2つです。

女性の結婚では父親の許可が必要

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イスラームでは「男性が女性を庇護する」という考え方があり、

女性が結婚する場合や、旅行や海外に行く場合にも
親族の男性(基本的に父親)の許可が必要です。

結婚の場合は、許可を証明する書面まで必要になっています。

私たちの場合は、遠距離中に日本側の婚姻手続きをしたので

ほかの書類と一緒にその許可証も原本を送ってもらわなければなりませんでした。

手続き全体の流れはこちらの記事にまとめています。

ムスリムの結婚相手は基本的にムスリムでなければならない

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イスラームのルール上、原則としてムスリムは異教徒と結婚することはできません。

例外として推奨はされていませんが、
男性のムスリムの場合は*経典の民に属す女性との婚姻は可能です。

*経典の民とは同一の神を信じる宗教の信者のことで、
ムスリム・キリスト教徒・ユダヤ教徒・サービア教徒を指します。

私たちの場合はムスリム女性と外国人の結婚なので、この例外には当たらず

私はムスリムになる必要がありました。

これについてはイラン人以外のムスリムとの結婚でも起こりえます。

国の手続きとしては不要でも、結婚相手自身の信条や結婚相手の家族の信条などで
入信・改宗を求められる可能性はあります。

イランの婚姻手続きをするためにやったこと

Iranian Flag

私たちは日本の婚姻手続きを遠距離中に行い、イランの婚姻手続きを一緒に日本で行いました。

その時系列の中で、日本でイランの婚姻手続きをするためにやったことを紹介します。

妻がムスリムであるという証明書を取り寄せる

先ほど挙げた宗教上の条件はムスリムの結婚の場合に適用されます。

イランにはほかの宗教を信じている人もいるので

まず最初にこれらの条件に当てはまるかどうかを確認するため
宗教の確認が必要となります。

これはあまり複雑な手続きではありません。

イランでは身分証明書に宗教がしっかり印字されていて
そのコピーさえあればいいので難しいことはありませんでした。

これについては日本の結婚手続きでも結婚相手の婚姻要件の確認のため必要でした。

日本でイスラームに入信

ムスリムになるというと難しくて大変なことをしなければならないのかと思うかもしれません

コーランを覚えたりアラビア語を勉強したり…

しかしそんなことはありません

日本にいながら1~2週間ほどでムスリムになることは可能です。

なんならスマホさえあればなれます!

なぜかというと電話越しに入信したからです。

私たちはイランの婚姻手続きを日本のイラン大使館で行いました。

私が日本でムスリムになった流れは以下の通りです。

  1. *メフリエという、イスラームのいわゆる婚前契約を決める
    (*離婚した場合、夫は妻に何を、あるいはいくら渡すかという約束事)
  2. イラン大使館にイスラーム聖職者の方(日本人)を紹介してもらい、電話で連絡をとる
  3. 必要書類(住民票か戸籍謄本かどちらか)と入信証明書用の写真を指定の住所に送る
  4. 手数料を指定された口座に振り込む(2022年時点 \31,000
  5. 日程調整をし電話でコーランを後に続いて復唱(もちろんアラビア語)
  6. ここまでで入信終了

ここまで終われば後日、イラン大使館に提出するのに必要な入信証明書が送られてきます。

ムスリムになった証明書とその他必要書類をイラン大使館に提出

入信証明書以外には、特別な書類の用意は必要ありませんでした。

戸籍謄本や身分証など一般的に手続きに必要なものです。

もしかしたら女性の場合は違う可能性があるので、追って追記したいと思います。

妻の必要書類は事前に日本の手続きのためにお送ってもらっていたので、
幸いわざわざイランから必要書類を送ってもらう手間はかかりませんでした。

詳細は省きますが、あとは大使館に書類を提出して
後日、婚姻届け受理証明書をもらいに行けば終了
です。

宗教上の条件を満たして初めて婚姻資格を得る

このように私たちの場合は、イラン人ムスリム女性と非ムスリム外国人の結婚だったので
婚姻手続きをしてもらうためにはムスリムになる必要がありました

当事者の信条は関係ありません。

ムスリムの方が結婚相手に改宗を求めていなくても
法律上、結婚相手はムスリムでなければなりません。

逆に、行政上は必須要件ではないけれど、
結婚相手本人や結婚相手の家族が改宗を希望する場合もあります。

日本で結婚の際に宗教の要件が重視されることはほとんどないかと思いますが
国際結婚では起こりうるのです。

日本での手続きの場合も注意が必要

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日本での婚姻手続きには宗教が関係しないと言いましたが、

国際結婚の場合は例外になる場合があります。

なぜなら、基本的に日本で国際結婚の婚姻届けを受理してもらうためには

結婚相手の国でも婚姻条件を満たしているということを証明しなければならないからです。

ここで基本的にと書いたのには訳があります。

国際結婚はお互いの国で婚姻関係を成立させることが前提になっています。

ただ私たちの経験では、

個人の信条にかかわる宗教上の条件に関して
日本側の役所がこだわることはありませんでした。

イランでも婚姻関係を成立させるために、私はムスリムになる必要がありました。

しかし日本側の手続きの際に

「もうムスリムになりましたか?」

とは聞かれませんでした。

日本にもあるような年齢要件であったり、独身であるという証明
イラン側の父親の許可という要件については満たす必要がありました。

しかしそれよりも踏み込んだ個人の宗教というところまで確認されることはありませんでした。

事実として私がムスリムになったのは日本での婚姻が成立した後、
イランの婚姻手続きの前です。

ということは日本の結婚手続きをし、
イランの婚姻手続きをしなければ私はムスリムにならなくてもいいということになります。

原則として国際結婚は双方の国の婚姻手続きをするのですが、
絶対的拘束力があるわけではないようです。

とはいえムスリムのイラン人と結婚する場合は、

ムスリムにならなければ日本側の手続きも進められないという可能性も
理論上0ではありません。

まとめ

婚姻届

いかがだったでしょうか。

今回は私たちの経験をもとに、国際結婚と宗教についてご紹介しました。

日本人同士ではあまり気にする機会がないことかもしれませんが、
国際結婚となると宗教にも気を使わなければならないことがあります。

もし結婚を考えている相手に宗教的な習慣があったり、
相手の家族が敬虔だったり、相手の国が宗教をもとに回っていたりする場合は
結婚の際に宗教の影響を感じることがあるかもしれません。

そういった可能性も把握しつつ素敵な国際恋愛をしていきましょう!

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